フランスの治安総合ガイド

フランスの国旗
治安アドバイザー
観光客狙いの犯罪が多発。
パリの治安 危険ランク
総合危険度 rank3(3/5)
殺人・強盗 rank3(3/5)
スリ・詐欺 rank4(4/5)
パリ rank4(4/5)
マルセイユ、リヨン、ニース、トゥールーズ rank3(3/5)
常に世界的文化発信地の中心のひとつであるフランスは、新婚旅行や卒業旅行などの渡航先の定番であるだけでなくワーキングホリデーや留学先としても人気が高く、かつ経済的な重要性からビジネス客も多い特徴があります。一方で、特に都市部では移民と非移民の経済格差を背景にした、いわゆる「移民問題」が治安悪化の温床になっていると言われています。

2015年にはパリでのテロで130人もの死者を出した同時多発テロが世界を震撼させました。これまでの経過を見る限り、イスラム国(IS)構成員またはISに共感する個人が起こすテロは残念ながら今後も続くと考えておいた方がよいでしょう。リスクが高めなのは不特定多数が訪れる場所ですので、観光客が行先で巻き添えを食う可能性もあります。ただし、確率で言えば非常に低いことに違いなく、また旅行中に起きる事故はテロだけでもありません。公平を期して言えば、フランスは日常生活における治安は周辺国に比べて決して悪くないです。

編集部
  • 観光で注意すること
  • 事例:道ばたでナンパされる
  • お金(両替とクレジットカード)
  • 買い物とチップについて
  • 交通手段について
  • 地域別危険度まとめ

観光で注意すること

フランスは世界有数の観光大国ですので、世界中から観光客が訪れています。結果、残念ながら観光客狙いの犯罪も多く起きています。旅行者は荷物や動き方から簡単に見分けられてしまいます。特に観光客の多い大都市では、そのような外国人を狙った窃盗グループがおり、狙われたが最後、素人にはかわすことはできないような手口で襲ってきます。なるべく目立たないように工夫してください。

たとえば、歩くときキョロキョロせず、自分の荷物を気にしながら、あるいは周囲に怪しい人がいないか定期的に確認しながら歩いていれば、それだけで注意力があることをアピールでき、ターゲットになる可能性を減らせます。行先を確認するためにスマホを取り出す場合も、通りではなく周囲の安全が確保できるところで行うようにする、など小さい行動の積み重ねがトラブル防止につながります。

次に言語に関しては、フランスでは少なくともホテルやレストランの従業員は接客程度の英語は使ってくれます。基本的にはフランス語は挨拶程度だけでも不自由しませんが、いざトラブルに遭った際には言葉の問題で困る可能性があります。一般的には、フランスでも若い人の方が英語が比較的よくでき、また大都市の方が英語は通じやすいです。

事例)道ばたでナンパされる

日本では一度もされたことがなかったのに、パリに来てから何度も声をかけられる。タクシーの中で運転手に言い寄られたときは恐怖を感じました。

フランスでは伝統的にナンパは定着しており、特別あやしい行為ではありません。日本の女性は断るのが苦手な人が多いですが、ちゃんと意思表示をしないと相手も困惑してしまいますのでお互いのために態度をはっきりとさせましょう。ちなみに最近ではオンラインのマッチングサイトもあり、少しずつ文化も変わってきているようです。

お金(両替とクレジットカード)

フランスはEUの共通通貨ユーロを採用しています。ユーロは、日本国内で両替することができます。一般的に空港での交換レートは悪く、外貨両替ができる銀行や金券ショップの方が得です。現地の銀行は信頼できますが、表示されているレートでの両替とは別に手数料がかかることがあります(銀行によって違います)。

また、街中ではクレジットカードを使ってATMでキャッシングをすることもできます。ただしATMは操作が外国語なので、操作方法は事前に予習しておきましょう。

買い物とチップについて

フランスにはチップの習慣はありますが、サービス料込のお店の場合はさらにチップをあげる必要はありません。チップはフランス人の間でも階層によって感覚が違うと言われていますが、一般的に良いサービスを受けたとき、または高級なレストランやホテルなどでは、チップを置くことが多いようです。

事例

レストランで食事をし、会計をクレジットカードでした後、戻ってきたウェイターが「デザート代の入力を忘れたので現金ではらってくれないか」と言ってきた。しかし、カードで払った代金の中にデザート代は既に含まれていた気がしてならない。

日本人を含む東アジアの国ではチップの習慣がないというのは周知の事実なので、逆にチップを要求されるようなシチュエーションに遭遇することもありえます。そんなとき、「チップは気持ちであるべきなのに要求するとは何事だ」などといちいち憤慨せずに対応した方が悪い気持ちにならずに済みます。

交通手段について

旅行者が使用する国内の代表的な交通手段は、飛行機、鉄道、トラム(近距離用の電車)、バス、タクシー、レンタカーです。配車アプリでは、uber、mytaxiやcabify等があり、多少の英語が読めれば使えます。

長距離移動は飛行機、鉄道、バスがありますがどれも安全性の問題は特にありません。LCC(格安航空会社)ではライアンエアー(ryanair)、イージージェット(easyjet)、ホップ(hop!)があります。周遊の場合はフランスレイルパスというフランス国内の鉄道の乗り放題券、またヨーロッパ周遊のユーレイルパスも便利ですが、これらはフランスに来る前に購入しておかないといけません。

テロのリスク

現在ヨーロッパ旅行で一番心配になるのがテロかもしれません。近年、フランスでも毎年テロ事件が起きており、2015年に続き2016年にも多くの死者が出ています。対策としては、人の集まるところは極力避けるということに尽きます。

事例)2016年ニースのトラックテロ事件

2016年7月のフランス革命記念日に南仏ニースで、移民の男性が運転するトラックが花火鑑賞を楽しんでいた人混みに向かって突っ込んだ事件。86人が亡くなり、数百人が負傷しました。

事例)2015年のパリ同時多発テロ
2015年11月にパリ市内と郊外にあるレストラン、国立競技場、バタクラン劇場などが襲撃される連続テロ事件が発生し、130人の死者と350人以上の負傷者が出ました。事件直後、フランスでは国家非常事態宣言が出されました。

地域別危険度まとめ

危険度4 パリ
危険度3 マルセイユ、リヨン、ニース、トゥールーズ
危険度2 オルレアン、カンヌ、ストラスブール、モンペリエ、ヴィシー、、リール、グルノーブル、カーン、コルマール、セルジー、ランス、ディジョン、ルーアン、ル・マン、ボビニー、ポー、レンヌ、モンサンミッシェル

参考:海外安全ホームページ・外務省

編集部

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