

ドイツの治安 | 危険ランク |
---|---|
総合危険度 | ![]() |
殺人・強盗 | ![]() |
スリ・詐欺 | ![]() |
ベルリン、ハンブルグ、デュッセルドルフ、フランクフルト | ![]() |
ミュンヘン、ケルン、シュトゥットガルト、ドレスデン、ブレーメン、ニュルンベルク | ![]() |
地理的・経済的にEUの中心であるドイツでは、大多数の人は落ち着いていて平和な生活を送っているものの、一部でネオナチに代表される極右や反移民などのグループの活動があるのが特徴です。これらのグループは見た目に白人でないとわかる中東系、アジア人、黒人等に対して特に攻撃的ですが、その背景には移民への嫌悪感情があります。
ドイツ内務省によれば、2016年には難民や収容施設への襲撃が3500件以上発生したとされています。難民を装ってテロリストが入国することに対する恐れや、2015年末に起きた「ケルン大晦日集団性暴行事件」、2016年7月の南部バイエルン州で立て続けに起きた事件になどによる、ムスリムである移民や難民のイメージ悪化が原因です。一方、逆にでっち上げ事件を起こすために難民になりすました極右思想を持つドイツ人が検挙されるなど、難民申請をめぐって混乱が続いています。

- ドイツ観光で注意したいこと
- お金の話・両替とクレジットカードについて
- 買い物で注意したいこと
- テロのリスクについて
- 都市別危険度まとめ
ドイツ観光で注意したいこと
ドイツに限らずヨーロッパの大都市では、スリや置き引きには注意が必要です。2人以上で行動するときも油断せず、荷物に気を配っておくべきなのは万国共通です。また、特に夜中に人通りの少ない路地に入るのは避けてください。
ドイツでは英語がよく通じますので、トラブルへの対処は英語で行えます。逆に、日本人に最初からわざとドイツ語で話しかけてくるような場合、その旅行者の注意を惹きつけている間に別の人が荷物をとるという手口かもしれません。道をたずねてくる輩も同様です。あやしそうな人からは距離をおきましょう。
お金の話・両替とクレジットカードについて
ドイツはEUの共通通貨ユーロを採用しています。ユーロは、日本国内で両替することができます。一般的に空港での交換レートは悪く、外貨両替ができる銀行や金券ショップの方が得です。現地の銀行は信頼できますが、表示されているレートでの両替とは別に手数料がかかることがあります(銀行によって違います)。
また、街中ではクレジットカードを使ってATMでキャッシングをすることもできます。ただしATMは操作が外国語なので、操作方法は事前にネットなどで予習しておくことをおすすめします。
買い物について
ドイツにはチップ(“Trinkgeld”=トリンクゲルド)の習慣があります。サービス料が既に含まれている場合はチップを払う必要はありませんが、本人があげたいと思った場合は追加でチップを払ってもなんら問題ありません。
ドイツではクレジットカードが普及しており、ATMで現金をおろすのにも使えるほか、多くの店でカード払いができます。その際、伝票に書き込むことでチップもカード払いできます。なお、クレジットカードは万が一機械が受け付けなかったときに備えて、複数枚(別のカード会社が望ましい)持っておくべきです。
交通手段について
旅行者が使用する国内の代表的な交通手段は、飛行機、鉄道、トラム(近距離用の電車)、バス、タクシー、レンタカーです。タクシーはタクシー乗り場から乗る、ホテルで呼んでもらいます。また配車アプリではmytaxiやHailo等があり、多少の英語が読めれば使えます。
長距離移動は飛行機、鉄道、バスがあります。LCC(格安航空会社)ではライアンエアー(ryanair)、イージージェット(easyjet)、エアベルリン、ユーロウイングス等があります。周遊の場合はジャーマンレイルパスというドイツ国内の鉄道の乗り放題券、また周遊のユーレイルパスも便利ですが、これらはヨーロッパに来る前に購入しておかないといけません。
鉄道事故の事例
日本では福知山線の事故が近年最大の鉄道事故ですが、ドイツでは以下の大事故が起きています。いずれも高速で衝突した結果の大惨事です。
「エシェデ鉄道事故」・・1998年に北部ニーダーザクセン州で高速列車ICEが脱線し道路橋に衝突、101人が死亡した。
「ホールドルフ鉄道事故」・・2011年に東部ザクセン=アンハルト州で貨物列車と旅客列車が正面衝突して10人が死亡した
「バート・アイブリング鉄道事故」・・2016年2月、ドイツ南部バイエルン州で、再び列車同士の正面衝突事故が発生し10人が死亡、50人が重体。当時、運行担当者は携帯電話でゲームをしながら勤務していた。
テロのリスクについて
ドイツ国内では、イスラム国に関係するテロ事件は年に数件起きています。隣りのフランスと比べると被害の規模は少ないですが、いつ大規模なテロが起きないとも限りません。なお、当局は警戒を強めており、計画段階での未遂事件を複数摘発するなど一定の成果をあげています。
IS系のテロには戦闘員(ジハーディスト)によるものと、ISに共鳴する個人によるもの(ローンウルフ型)があり、ドイツ内務省によれば2015年時点で700人以上のドイツ人がISISに加わっているとされており、この人数を鑑みるにドイツ国内にも一定数の仲間がいると考えられます。テロは、コンサート会場、スタジアム、空港、駅、ショッピングモールなど不特定多数が集まる場所やイベントを狙う傾向があります。
テロの事例1・クリスマス市場車両突入事件
2016年12月、ベルリンのカイザー・ウィルヘルム記念教会前の広場のクリスマスマーケットにトラックがつっこみ12人が死亡、18人が重傷。容疑者は難民認定の申請をしていたチュニジア人男性。
テロの事例2・野外コンサートで自爆テロ
2016年7月、南部アンスバッハの音楽祭会場近くで27歳のシリア人男性が自爆テロを起こした。死者はなかったものの負傷者12名。
都市別危険度まとめ
危険度3 | ベルリン、ハンブルグ、デュッセルドルフ、フランクフルト |
---|---|
危険度2 | ミュンヘン、ケルン、シュトゥットガルト、ボン、ドルトムント、ライプツィヒ 、ハノーファー、ミュンスター、リューベック、ドレスデン、ブレーメン、ニュルンベルク |
参考:外務省