海外でお金がなくなったときの対処法

海外でお金がなくなったら
海外で不幸にも大なり小なりの事故・事件に遭い、手持ちの現金が底をつくことがあります。誰にでも起こりうることですが、パスポートを紛失してパスポートや渡航書を申請しようにも在外公館は主要都市にあり、そのとき自分が地方にいたら、まずなんとかして主要都市までたどり着かなければいけません。とにかく、ある程度の現金が必要になります。もし現地に頼れる知り合いがいなかったら、以下の順序で対策を考えてみてください。

編集部
  • ATMキャッシング
  • ・ ATMキャッシングのトラブル事例・カードが呑み込まれた
  • ・ ATMキャッシングのトラブル事例・カードの取り忘れ
  • ・ ATMキャッシングのトラブル事例・月の限度額上限を超えていた
  • 日本から現金を送る
  • ・ パスポート送金
  • ・ 送金サービスを使った送金
  • ・ 国際郵便為替
  • 最後の手段・困窮邦人になる方法
  • ・ 宿で、なんとか在外公館までたどり着けるよう頼み込む
  • ・ 宗教施設で頼み込む
  • ・ 路上や公共交通機関で頼み込む<
  • ・ 領事で頼み込む

ATMキャッシング

海外旅行のためにクレジットカードは作ったものの外国ではスキミングが心配なので使うつもりはなく、海外旅行保険付きのお守りとして持ち歩いている、という方は多いと思います。カードは、よく知られているように持ってきた現金が底をついたりしたときのための保険的に使用できます。ATMは、できれば通り沿いやショッピングモール通路より銀行内に設置してあるものの方が、スキミング予防の観点から評価が高いです。

事件・事故でなくとも、例えば帰国直前、やっとの思いで現地通貨をきれいに使い切ったと思ったら、出国の際に空港使用税の支払いなど思わぬ出費を強いられることも、行先によってはあり得ます。そんなときにもクレジットカードを使ったATMキャッシングは重宝します。

もしクレジットカードが無事なら以下の要領でATMキャッシングができ、問題はそれ以上大きくなりませんが(ただし、限度額が0だとキャッシングはできません)、場合によってはなぜだかカードを機械が受け付けてくれないことも、現実にはあり得ます。海外のATMは、犯罪防止ため一日の引き出し上限額が決められているのが普通で、国によっては300ドル程度のところもありますのでそちらにも注意してください。ボリビアなどの途上国では、ATM操作中の突然の停電もリスクのひとつです。

操作方法は基本的に外国語での操作になるため、平時にあらかじめ予習しておいた方がよいでしょう。手順は基本的に日本と同じですが、口座の種類を聞いてくることがあります。その場合は「当座(current)」ではなく「普通口座(saving)」と答えてください。

ATMキャッシングのトラブル事例・カードが呑み込まれた

週末にフィリピンの地方都市アンヘレスのショッピングモールでATMキャッシングをしようとカードを入れたら、カードが機械に吞み込まれたまま出てこなくなった。同行していた現地人の友人に頼んでカスタマーセンターに電話してもらい、なんとか修理の人を呼ぶことができたが、おかげで数時間が無駄になってしまった。

修理の人ははじめは「週明けまで待て」と言っていたそうですが、ただその町を通過していただけで滞在しているわけではないんだ、ということで説得してようやく来てもらえました。このように、途上国で交渉する場面では相手の感情に訴えかけることが非常に大事になってくるため、現地人同士で話す方が抜群にコミュニケーションがスムーズです。もし自分ひとりだったら、週明けまで待たされるはめになったかもしれません。

ATMキャッシングのトラブル事例・カードの取り忘れ

エクアドルのキトにあるショッピングセンターで、ATMキャッシングをした後、カードを抜かずに帰ってしまった。すぐにコールセンターに連絡して一時的にカードを止めてもらい、店に戻ったところ、幸いにも店員に届けられていたため事なきを得た。

ATMには、カードを入れたら操作の前にカードが戻ってくるものと、すべての操作が終わってからカードが出てくるものの2種類があります。カードの取り忘れがないよう注意しましょう。

ATMキャッシングのトラブル事例・月の限度額上限を超えていた

メキシコシティの銀行でATMキャッシングを試みたものの、引き出せなかった。友人に相談して、出発前に航空券を買った際にカードを使っていて、一カ月の上限をオーバーするところだったのが理由だとわかった。

旅行前に、一度自分のカードの月の利用限度額を確認しておくことをおすすめします。ちなみにこの方はもう一枚JCBのカードを持っていたそうですが、メキシコでは全然使用できなかったとのことです。

日本から現金を送る

もしパスポートなどの身分証明書が無事なら、海外で日本からの送金を受け取ることができます。日本でネットバンキングができる銀行口座を持っているなら、自分で国際送金することができます。持ってない場合は、親族や親友などに送金を頼みましょう。

身分証明としてパスポートのコピーは普通は不可ですが、それでも何もないよりはかなりマシです。ですから出発前の準備としてパスポートの顔写真のページを、オンラインで保存しておくようにしましょう。

パスポートのコピーは、実は途上国の中でもルーズな国では身分証明として認められることがあります。どうしてもコピーしかない、という場合は先に警察で紛失届を作り、それを添えて直談判するとさらに効果があります。紛失届の説得力を増すため、警察に同伴してもらった、という事例もあります。受け取り窓口では交渉力が求められるケースも多いので、なるべく親切そうな異性の人を相手に選ぶようにし、また相手の同情を買うように必死さを表現してください。

パスポート送金

銀行での国際送金といえば基本的に銀行間送金ですが、「パスポート送金」という手段を指定すれば受取人に銀行口座は必要ありません。受け取りの際には、当然ながら送金時に指定した番号のパスポートが必要になります。また銀行は、窓口の人が送金業者よりも厳格な場合があります。そして最大のネックは、送金に数日かかることです。以上から、次の「送金業者を使った送金」の方がメリットが多いです。

*プリペイドカードの「キャッシュパスポート」はパスポート送金とはまったく関係ありません。

送金サービスを使った送金

ウエスタンユニオンやマネーグラムなどの国際的に知られる送金サービス(正式には「資金移動業者」といいます)を使って送金することもできます。ウエスタンユニオンを例にとると、まず送金する人がH.I.S.など日本国内の提携先に行き、入金します。まもなく参照番号が発行されますので、それを持って受け取り窓口に行けば現金を受け取ることができます。ただし、窓口ではやはり本人確認書類が必要になりますので、やはり最低でもパスポートのコピーは必要になります。

ウエスタンユニオン取り扱い店一覧(「現金送金」で検索してください)

一方、オンラインバンキングを使えば誰にも頼ることなく送金ができます。ネックは、あらかじめ日本国内でそれぞれの送金サービスのウェブサイトで会員登録しておく必要があることです(申し込みから会員登録まで数日は程度はかかります)。会員登録後は相手の連絡先を登録し、ネットバンキングや銀行振り込みで送金サービスの指定口座に入金します。一時間程度で参照番号が発行されますので、それを持って受け取り窓口に行きます。

なお、マネーグラムと提携している”enRemit”は「ゲスト利用」では事前の会員登録こそ必要ありませんが、やはり本人確認のためのやり取りをしなければなりません。

公式:enRemit

国際郵便為替

使えない他の選択肢に、ゆうちょ銀行の「住所あて送金」があります。これは為替証書を郵送するため、その郵便にかかる日数が必要です。

国際郵便為替

最後の手段・困窮邦人になる方法

日本に頼れる人が誰もいない、またはどうしても連絡をとることができない場合、領事館の分類でいう「困窮邦人」となります。

ここからはケースバイケースになりますが、本当に現金がなくて困り果てているなら試すほかありません。「事情を理解して同情してくれる人に頼み込む」ことが基本的になります。プライドを捨ててがんばりましょう。

宿で、なんとか在外公館までたどり着けるよう頼み込む

よほど人情味にあふれているわけでなければ、同じ宿の人よりは宿のオーナーさんに頼る方が見込みがありそうです。どちらかというと日本人宿の日本人オーナーの方が、困窮邦人の扱いにも慣れているでしょう。

宗教施設で頼み込む

基本的には、宗教は困った人を救済するのが使命ですから、同情してくれる人も一般より多くいると見込まれます。キリスト教、中でもカトリック教会などの世界規模の宗教では、途上国の田舎にも司牧に外国人が派遣されていたりします。

路上や公共交通機関で頼み込む

国によっては法律で禁止されていますが、路上で物乞いをする、という方法も考えられます。やることは、基本的にはストリートパフォーマーと同じですが、外国人が本気で物乞いをしていると、目立ちます。芸がない人はほんの小銭しかもらえないでしょうが、通りがかる人がSNSで拡散してくれるかもしれません。その場合、近隣に住む日本人が見かねてやって来てくれる可能性もありますので、何もしないよりは、目立った方が得といえます。

領事で頼み込む

領事業務の中には「海外における邦人の生命及び身体の保護その他の安全に関すること」があり、困窮邦人等の援護もその範囲で処理されます。といって現金が必要なときに領事がお金を貸してくれるわけではなく(気分次第でポケットマネーを出すことが絶対にないとは言い切れません)、基本的には上でこれまで述べたような方法について援助してくれるだけです。特に、日本にいる親族に代わりに連絡をとって状況を説明してくれたり、ウエスタンユニオン等での現金受け取りの際に必要になる身分証明を手伝ってくれたりする程度です。とはいえ、在外公館前で餓死させられることは現実的に考えにくいですから、当面の目標として、領事のところまでたどり着くことを目標にしましょう。

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