

ペルーの治安 | 危険ランク |
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総合危険度 | ![]() |
殺人・強盗 | ![]() |
スリ・詐欺 | ![]() |
リマ | ![]() |
クスコ | ![]() |

- ペルーの犯罪傾向について
- 観光でペルーに行くなら知っておきたいこと
- 犯罪事例・睡眠薬強盗
- タクシーを利用するなら
- 支払いと両替について
- 長距離移動の注意点
- 陸路で国境を越えるなら
ペルーの犯罪傾向について
天空の都市マチュピチュやナスカの地上絵があまりにも有名なペルーは、アンデス山脈の上というイメージが強いですが、首都リマは海岸線沿いにありますし、東はブラジルのアマゾンと国境を接しています。多様な気候は民族と文化にも影響があり、人の気質もそれぞれの地方によって違うと一般に言われています。とはいえ、犯罪傾向は気質の差よりも、都市の規模によっていて、リマやクスコのような大きな都市では泥棒や強盗も多く発生します。初心者には多少厳しいところもありますが、全体として旅行を断念するほど治安が悪いわけではありません。
ペルーの治安といえば、1996年にリマで起きた日本大使館公邸占拠事件をはじめ、左翼ゲリラによるテロが長らく問題でした。現在でも一部の地域では緊張状態が続いているものの、一般観光客が訪れるようなエリアは問題ありません。また、IS関連のテロ組織の活動については、これまで確認されていません。
観光でペルーに行くなら知っておきたいこと
歴史的経緯からペルーには中華系や日系人が周辺国より多く、そのため「昔日本で働いていたことがある」という人にも出会うこともそれほど珍しくありません。日本人は金持ちというイメージがあり、またアジア系はどうしても目立ちますから、犯罪のターゲットになりやすいという自覚が必要です。
ペルーも南米の例にもれず貧富の差が大きく、金銭目的の犯罪が後を絶ちません。人ごみの中でのスリや、刃物で脅したり後ろから羽交い絞めにするような直接的手口がほとんどですが、道をたずねるふりをして睡眠薬をかがせる「睡眠薬強盗」と呼ばれる犯罪もあります。
犯罪事例・睡眠薬強盗
リマの路上でバスを待っていたら、地図を片手に男が道をたずねてきた。顔を地図に近づけられた途端に意識を失い、気付いたときには知らない公園で一文無しになっていた。
南米には無味、無色、無臭の「スコポラミン」という麻薬がとれる木がそこら中にあり、犯罪にも使われています。これは臭いをかぐだけで意識が朦朧としてきて、何でも言われたまま動いてしまいます。金や物を差し出してしまうだけでなく、口座の暗唱番号も言ってしまうので恐ろしいのです。なお、スコポラミンを混ぜて飲ませたり食べたせたりと言った方法でも同じようになります。
タクシーを利用するなら
流しの一般タクシー、呼び出し式の無線タクシー(ラジオタクシー)の2種類があります。
流しのタクシーの料金は交渉性で、どこででもつかまえることができますが、外側だけそっくりな無認可のタクシー(白タク)の場合もあります。南米ではタクシー運転手がエクスプレス強盗(短時間誘拐)に加担する例もあることから、流しのタクシーの利用はそれなりにリスクのある行為だと考えてください。
無線タクシーは区間毎に決まったレートがあり、呼び出す際に確認できます。ただし、オペレーターもタクシー運転手も、基本的にスペイン語しか話せません。最近は配車アプリ“uber”や南米で人気の”cabify”があり便利ですので、無線タクシーより配車アプリをおすすめします。
支払いと両替について
ペルーでは米ドルがそのまま使えるところもありますが、現地通貨のソルでの支払いに比べてレートが若干悪い場合が多いです。また、安宿や食堂など、比較的少額の支払いはソルしか受け付けない場合がほとんどです。
一般的に、日本円は中南米では扱っている場所も限られているだけでなく、レートがあまり良くありません。ペルー・ソルへの両替に関しても、日本で米ドルまたはユーロを準備し、現地でソルに両替した方がいいでしょう。
このように2回両替をすると手数料が余計にかかるのを避けるため、クレジットカードを使ってATMでキャッシングをすることもできます。ただしATMは犯罪防止のため、一日の取り扱い金額に制限がありますので、注意が必要です。また、クレジットカード会社がJCBの場合、使えないことがあります。旅行前に他のメジャーなカード会社のクレジットカードを作っておくことを強くおすすめします。
長距離移動の注意点
ペルー国内の長距離移動は、飛行機か長距離バスが一般的です。飛行機ではラン航空、タカ航空、スターペルーがあり、それぞれオンラインで予約できます。ペルー在住者向けには格安のFIXチケット販売がありますが、外国人でも「カルネ」と呼ばれるペルーのIDが必要になりますので、他人に購入してもらうことはできません。
長距離バスは国内のほか、周辺各国への国際便もあります。ただし、南米は世界地図で見るより実際はかなり大きいですので、相応の時間がかかることを覚悟しなくてはいけません。ペルーでは、基本的にどの町でもバス会社毎に独自のターミナルあるいは停留所を持っています。国内便ではクルス・デル・スル(CRUZ DER SUL)が最も格上で、セキュリティも一番しっかりしています。料金も一番高いのですが、オンライン予約&決済だとかなり安くなります。なお、その場合英語かスペイン語での操作になります。
陸路で国境を越えるなら
長距離バスで国境を越えるときは、出入国(特に入国)スタンプを必ず押してもらわないと、後々面倒なことになりますので気を付けてください。ペルー、エクアドル、ボリビア、コロンビアは「アンデス共同体」を結成しており、それぞれの国への行き来がパスポートなしでできます。隣国の国境を越えた後に入国審査の列を作ったりしませんので、うっかり周囲に流されているとスタンプのタイミングを失いかねません。